日本人にとって同性愛は中々なじみの無いものですよね。 オーストラリアではゲイ(レズなどの同性愛者も含む)は広く認められています。 以前70年代は同性愛者は捕まっていたらしいですが今では結婚を許す州まであり世界でも有数のゲイ社会を認めている国と言えます。 (ちなみにシドニーはサンフランシスコについでゲイ人口が多い都市です。)
そんなシドニーではマルディグラ(MARDI GRAS)という世界最大のゲイの祭典たるものがあります。 さすがに世界最大級、結構いままで何回も見ていますがそのスケールや人生観、政府の寛大な処置など色々と考えさせられるお祭りなのです。 具体的な日程等はマルディグラ(MARDI GRAS)公式サイトを見ていただきたいのですが、 通常3月上旬の土曜日にメインのマルディグラ(MARDI GRAS)パレードがあります。 マルディグラは毎年世界中から人が集まる超人気のパレードなのでシドニーに来た際には是非訪れてみてください。
パレードは夜の8時ごろから11時ごろまでぶっ通しで行われます。 年に一回の最大級のゲイの祭典なので当然ながらいい場所でパレードを見るには事前に場所取りも必要になり、 前から1番前か2番目でないとパレードをはっきりと見ることは難しいです。 気合の入った人は午後2時ごろから行ってパレードを見るために場所取りをしましょう。 さすがに2時ごろから行けばマルディグラ(MARDI GRAS)のパレードも良く見ることが出来ます。 さすがに開始まで6時間待つのはちょっとという人は6時ごろにイス(もしくはプラスチックのビールの空き箱など)を持っていきましょう。 これは座るためではありません。 その上に立ってパレードを見るためです。 本当に何十万単位の人が来る(信じられないですよね、けどマジなのです)のではっきり言って超混雑です。 6時ごろにきて普通にたってみるのではほとんど何も見えませんので何か台に乗って見る必要があるのです。
ただし、さすがに1年に一回の世界最大級のゲイの祭典というだけありその内容は満足すること間違いありません。 特にこのゲイのパレード、単に見世物としてみるのではなく、ゲイ社会を寛大に認めているオーストラリア政府(警察や消防所のゲイ団体も多くいます)や 政治的メッセージを多く持つゲイの人、はたまた障害者でゲイの人のパレードなど、 様々な観点から見ると本当に人生観が変わるほど感慨深くなります。 自分は日本にいた頃ゲイ社会には触れませんでしたがシドニーに来てより寛大な気持ちになりました。 大げさではなく、何よりこのようなパレードを承認するオーストラリア政府に敬意を感じます。
シドニーマルディグラ(MARDI GRAS)の風景
シドニーのマルディグラ(MARDI GRAS)の始まりは通常レズビアンのバイク軍団から始まります。 髪を短めに切ったレズビアンの人たちが勇ましくハーレーのバイクに乗っていたりするのです。 その姿のかっこいい事といったらたまりません。 中にはおばさんとかもいるのですが20代前半の可愛い綺麗なレズビアンとかもたくさんいます。 ブンブンとバイクのごう音とともにマルディグラ(MARDI GRAS)パレードがスタートしていきます。
パレード中は勢いあまって隣の人のようにキスをしているカップルも結構います。 カップルといっても2人とも男です。 この2人は舌を絡めあいながらそれは濃厚なキスをしていました。 シドニーのいいところはこのように男同士がぶちゅーとしていてもみんな引かないことです。 これは一つの愛の形であり尊重するものであるというイデオロギーが確立しているところがシドニーの凄いところなのです。
普通のセクシーなお姉さん達もいます。 シドニーのマルディグラ(MARDI GRAS)パレードでは水着のお姉さんとかブラを取っておっぱいがほとんど見えているお姉さんとか結構います。
逆に60歳くらいのおばさんもかなり多いですが。
セクシーなお姉さんはレズビアンなのかノーマルの人なのかは良くわかりません。
友達に聞くとパレードには同性愛者以外にも参加できるらしいのでお姉さん達は単にパレードに参加しただけの人なのかもしれません。
下に写真がありますが綺麗な衣装をきて踊っている美しい人がいました。
もうここまで来ると男なのか女なのか良くわからなくなります。
ただセクシーだと感じている自分がいるだけで相手が男だか女だかわからなくなりちょっと怖くなります。
ちなみにですが、シドニーのマルディグラ(MARDI GRAS)パレードでは色々な国の人が参加しています。 中には日本のグループもあります。 最近はタレントなどでゲイを売っている人もいて以前よりなじみがあるゲイ社会ですがそれでもシドニーに比べたらまだまだ。 そんな中参加する日本人グループには毎年敬意を感じます。
マルディグラ(MARDI GRAS)パレードでは本当に色々なグループの人が参加します。 警察とか消防署とか国で働いている人まで自分はゲイということをカミングアウトしてパレードに参加するのです。 その国の懐の大きさは計り知れませんよね。日本なら絶対にOKサインはでないと思います。 さて右の写真は看護婦軍団です。 看護婦ということでレズビアンの団体なのでしょう。 みんな看護婦の衣装をまとってセクシーな団体でした。
下に写真がありますがライフセイバーの人たちもいました。 男はほとんど上半身裸でパンツ一枚でした。 これは普通にゲイの軍団でしょう。 しかしゲイの人たちは本当にみんないい体をしているのです。 胸の筋肉はむきっとしていて腹筋は6つに割れている。 常に体を鍛えていないと維持できない体つきをみんなしているのです。 なのでゲイの人と普通の人との見分け方に体を鍛えているかどうかというのはあげられると思います。
シドニーのマルディグラ(MARDI GRAS)パレードはたまにディズニーランドばりのものもあります。
下の写真のように大きな車のようなお立ち台で一人の男がもう一人の男をムチでたたいたり、 女の子が別の女の子を縛ったりしています。
もうSMの世界満載なときもあるのです。 中には首輪で別の男の人を引っ張っている男の人もいて何が何やらです。 いやぁ、本当に性の世界はおくが深いものですね。
マルディグラ(MARDI GRAS)は単にパレードが面白いなという観点で見ていると4時間という長時間にだれてきます。 マルディグラ(MARDI GRAS)は元々ゲイ(同性愛者)の人たちがその権利を主張するために始まりました。 オーストラリアでは州によっては結婚は認められているのですが、 まだまだ差別は否めないところでしょう。 ただ近年のマルディグラ(MARDI GRAS)の盛況どからして今後益々同性愛者の世界が認められていくことは間違いありません。 それは黒人の権利が認められていったようにゲイ(同性愛者)の権利が認められていくのです。 その時代の分岐点にいると思うとマルディグラ(MARDI GRAS)パーティーも感慨深くなります。
マルディグラ(MARDI GRAS)パレードを見るときに注目して欲しい点はメッセージボードです。 パレードに参加する人の中には何かを訴えたくて参加している人が多くいます。 それは同性愛者の権利を認めろというものとか、 差別をなくそうということとか、 中にはエイズであることを公表してパレードに参加する人もいます。 そういう各メッセージを胸に受けるとさらにマルディグラ(MARDI GRAS)パレードを見る目がなくなると思います。
自分は同性愛者ではないですがマルディグラ(MARDI GRAS)パレードは結構好きです。 まさに日本では感じることの出来ない別文化を体感できます。 ガンガンにうるさい音楽でパレードをやると思えば、 タンカのようなもので運ばれる病人の同性愛者のパレードもあります。 色々な国の人が出てきて色々な職種の人が出てきます。 小さい子供からおじいさんまでトコトン幅広いです。 そのようなある意味異様なパレードをずっと見ていると、自分の考え方がより多面的になっていき一歩成熟した気がするのです。